このページでは金子みすゞさんの
本日の詩をご紹介しています。
「きょうのみすゞさんの詩は・・・」
「やせつぽちの木」です。
森の隅つこの木が云うた。
「きれいな小さな駒鳥さん、
わたしの枝でも、おあそびな。」
高慢ちきな駒鳥は、
よその小枝で啼いてゐた。
「あかい實もない、花もない、
やせつぽちさん、お前には、
森の女王は呼べまいよ。」
(誰がきいてた、
誰か知ら、
きいてお空へ告げに行た。)
高慢ちきな駒鳥が、
日ぐれにまた來てたまげたは、
やせつぽちの木、その梢、
黄金の木の實が光つてた。
(まるい、十五夜お月さま。)
(やせつぽちの木:金子みすゞ)
『金子みすゞ全集』
(JULA出版局)より
十五夜のお月様を
黄金の木の実と表現するみすゞさんは
さすがに詩人です。
やせっぽちの木に加勢するみすゞさんは
弱いものに味方するやさしい女性です。
鈴木 澪
私も冬木立が好きで、
メタセコイアの冬木立に空の星や月を
さかせて歩いています。今だって。
大西 進
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