このページでは金子みすゞさんの
本日の詩をご紹介しています。
「きょうのみすゞさんの詩は・・・」
「野茨の花」です。
白い花びら
刺のなか、
「おうお、痛かろ。」
そよ風が、
駈けてたすけに
行つたらば、
ほろり、ほろりと
散りました。
白い花びら
土の上、
「おうお、寒かろ。」
お日さまが、
そつと、照らして
ぬくめたら、
茶いろになつて
枯れました。
(野茨の花:金子みすゞ)
『金子みすゞ全集』
(JULA出版局)より
そよ風もお日さまも何の悪気もなく、
白い花によかれと思ってしたことが
皮肉にも悲しい結果となりました。
鈴木 澪
散った花びらに思いを寄せて
いくつかの詩を書いてきたみすゞさん。
枯れた花びらは
「そーか、お日さんがあたためたのか」
さすがだね、みすゞさん。
大西 進
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