このページでは金子みすゞさんの

本日の詩をご紹介しています。

 

「きょうのみすゞさんの詩は・・・」

 

「幻燈」です。

 

 

 

あれはいつかの

 

夢か知ら。

 

夜ふけてうつす

 

幻燈の、

 

淡く、ふしぎな、

 

なつかしい、

 

うす青いろの

 

繪のなかに、

 

ふとみえて、

 

ふと消えた、

 

誰かによく似た、

 

やさしい瞳。

 

あれは、あの夜の

 

夢か知ら。

 

(幻燈:金子みすゞ)

 

『金子みすゞ全集』

(JULA出版局)より

 

 

なつかしい言葉……幻燈、

 

いつもお母さんを想う淋しがりやのみすゞさん、

 

人間って決して一人では生きて行けない生き物、

 

みなそうです。幻燈の中で

 

でさえ恋しい母の姿をさがす。

 

夢の中でも……。

 

鈴木 澪