このページでは金子みすゞさんの

本日の詩をご紹介しています。

 

「きょうのみすゞさんの詩は・・・」

 

「栗と柿と繪本」です。

 

 

 

 伯父さんとこから栗が來た、

 

丹波のお山の栗が來た。

 

栗のなかには丹波の山の

 

松葉が一すぢはいつてた。

 

叔母さんとこから柿が來た。

 

豊後のお里の柿が來た。

 

柿の蔕(へた)には豊後の里の

 

小蟻が一ぴき這つてゐた。

 

町の私の家からは、

 

きれいな繪本がおくられた。

 

けれど小包あけたとき、

 

繪本のほかに、何があろ。

 

(栗と柿と繪本:金子みすゞ)

 

『金子みすゞ全集』

(JULA出版局)より

 

 

田舎の山や里から送られてくる小包みには

 

その土地を感じさせてくれる

 

思わぬ珍客が顔をのぞかせたりします。

 

包みをあける時にワクワクとして来ます。

 

それにひきかえ、都会からの小包みは

 

なんだか味気ないのです。

 

きれいだけではつまらない。

 

鈴木 澪

 

 

ちいさな松の葉からさえも人里、

 

村里の描けるみすゞさんです。

 

一匹のありから土におちていた

 

くりをみつめるみすゞさんです。

 

高価な絵本のお返しに。

 

それにはみすゞの心のこもった手紙がありました。

 

これは私の創作です。

 

大西 進

 

 

 明日もぜひ見て下さいね。

(更新は午前中の予定)