このページでは金子みすゞさんの
本日の詩をご紹介しています。
「きょうのみすゞさんの詩は・・・」
「仔牛」です。
ひい、ふう、みい、よ、踏切で、
みんなして貨車をかずへてた。
いつ、むう、ななつ、八つ目の、
貨車に仔牛(べえこ)が乘つてゐた。
賣られてどこへ行くんだろ、
仔牛ばかしで乘つてゐた。
夕風冷たい踏切で、
みんなして貨車を見おくつた。
晩にやどうして寝るんだろ、
母さん牛はゐなかつた。
どこへ仔牛は行くんだろ、
ほんとにどこへ行くんだろ。
(仔牛:金子みすゞ)
『金子みすゞ全集』
(JULA出版局)より
売られていく子牛を見るのは心が痛みます。
親から離されて売られていく子牛たちが
気の毒でなりません。
そんな子牛たちの運命がどんなものか、
みすゞさんはそんな心情を
子どもの心で疑問をなげかけています。
鈴木 澪
師、西条八十に影響されたみすゞさん。
八十に牛の詩は多く「学んでいますね」。
そして独自の世界をつくってますね。
大西 進
明日もぜひ見て下さいね。
(更新は午前中の予定)