このページでは金子みすゞさんの
本日の詩をご紹介しています。
「きょうのみすゞさんの詩は・・・」
「山いくつ」です。
町のうしろはひくい山、
山のむかうに村ひとつ、
村のあちらは高い山、
それから先は知らないの。
お山をいくつ、越えたなら、
いつかの夢のなつかしい、
黄金のお城がみえるでせう。
(山いくつ:金子みすゞ)
『金子みすゞ全集』(JULA出版局)より
山がいくつも折り重なった村に住むのは、みすゞさん。
高い山、低い山、様々な山たちが夢を見せてくれます。
お城が少女の夢なら、そのお城の王女様もまた少女の夢です。
みすゞさんの夢は果てしないのです。
鈴木 澪
カール・ブッセの詩「やまのあなたの空遠く幸い住むと人のいう……」を思
い出させますね。
昔、人は自分の住んでいたところから、山をこえて遠くに行く人は「旅人」
しかいなかったですね。住めば都、そこにあるものだけで暮らせてました。
山はバリアであると同時に囲いの安らぎでもありました。「ふるさとの山は
ありがたきかな」ですね。
でも、山のむこうはあこがれでもあったのですね。
大西 進
明日もぜひ見て下さいね。
(更新は午前中の予定)
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