このページでは金子みすゞさんの
本日の詩をご紹介しています。
「きょうのみすゞさんの詩は・・・」
「みそはぎ」です。
ながれの岸のみそはぎは、
誰も知らない花でした。
ながれの水ははるばると、
とほくの海へゆきました。
大きな、大きな、大海で、
小さな、小さな、一しづく、
誰も、知らないみそはぎを、
いつもおもつて居りました。
それは、さみしいみそはぎの、
花からこぼれた露でした。
(みそはぎ:金子みすゞ)
『金子みすゞ全集』
(JULA出版局)より
なんとも心がキュンとなる詩です。
片思いとはこんな風なのかも…。
小さな小さな露のひとしずくの熱い思いは、
きっとみそはぎにも届くことでしょう。
そう願っています。
鈴木 澪
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