このページでは金子みすゞさんの
本日の詩をご紹介しています。
「きょうのみすゞさんの詩は・・・」
「芝草」です。
名は芝草といふけれど、
その名をよんだことはない。
それはほんとにつまらない、
みじかいくせに、そこら中、
みちの上まではみ出して、
力いつぱいりきんでも、
とても抜けない、つよい草。
げんげは紅い花が咲く、
すみれは葉までやさしいよ。
かんざし草はかんざしに、
京びななんかは笛になる。
けれどももしか原つぱが、
そんな草たちばかしなら、
あそびつかれたわたし等は、
どこへ腰かけ、どこへ寝よう。
青い、丈夫な、やはらかな、
たのしいねどこよ、芝草よ。
(芝草:金子みすゞ)
『金子みすゞ全集』(JULA出版局)より
この世の中には、どれひとつ取っても
無駄なものなどない、と言っています。
「みんなちがってみんないい…」
の精神がここでも出て来ています。
どんなモノも立派に役立っているものだ、
と教えてくれています。
鈴木 澪
明日もぜひ見て下さいね。
(更新は午前中の予定)
|
|