このページでは金子みすゞさんの
本日の詩をご紹介しています。
「きょうのみすゞさんの詩は・・・」
「橙畑」です。
橙畑の橙の木は、
みんな伐られた、その根も掘られた、
ただの畑になるつて話だ。
なにをつくるか知らないけれど
茄子(なすび)にやぶらんこ掛けられまいし
(てんと蟲ならできようけれど)
豆で木登りできるものか。
(ヂャックの豆なら知らないけれど。)
橙畑の橙の木は、
青い實のままみんな伐られた。
あそぶ處がまた一つ減つたよ。
(橙畑:金子みすゞ)
『金子みすゞ全集』(JULA出版局)より
木が切られ、遊ぶ所が
一つまた減ったという寂しさを
みすゞさん流に詩にすると、
こんな楽しい想像力で、
思わず「やられた!」って感じです。
鈴木 澪
明日もぜひ見て下さいね。
(更新は午前中の予定)
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