このページでは金子みすゞさんの
本日の詩をご紹介しています。
「きょうのみすゞさんの詩は・・・」
「夜ふけの空」です。
人と、草木のねむるとき、
空はほんとにいそがしい。
星のひかりはひとつづつ、
きれいな夢を背に負ひ、
みんなのお床へとどけよと、
ちらちらお空をとび交ふし、
露姫さまは明けぬまに、
町の露台のお花にも、
お山のおくの下葉にも、
残らず露をくばらうと、
銀のお馬車をいそがせる。
花と子供のねむるとき、
空はほんとにいそがしい。
(夜ふけの空:金子みすゞ)
『金子みすゞ全集』
(JULA出版局)より
自分が夜、ふとんでヌクヌクと
眠っている時に、お空がこんなにも
忙しい思いをしていたなんて……。
みすゞさんは、自然に対する観察力も、
また想像力も豊かであったから、
こんな詩が生まれたのでしょうね。
鈴木 澪
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