このページでは金子みすゞさんの
本日の詩をご紹介しています。
「きょうのみすゞさんの詩は・・・」
「ころんだ所」です。
いつか使ひのかへりみち
ここでころんで泣きました。
あの日みてゐた小母さんが
いまもお店にゐるやうす。
桃太郎さん、桃太郎さん、
ちよいとお貸しな、かくれみの。
(ころんだ所:金子みすゞ)
『金子みすゞ全集』(JULA出版局)より
子供って小さな石ころにもつまずいて、
よく転んでひざっ小僧は
いつもキズがあったりしています。
いつものおつかいで、また転び
泣きべそをかいた所を
お店のおばさんが見ていた。
はずかしい気持ちが働いて、
姿をかくしたいとふと思う。
子供心を描く事にたけている
みすゞさんならではの
発想ではないかと思います。
鈴木 澪
仙崎を思った詩か、下関か。
はたまた空想のどこかの町か。
そんな遠くない昔、
どこの子もお使いをしてました。
大人は忙しく働いていて、
買い物は子どももやりました。
重いもの、もちにくいものを
大事に大事に胸にかかえて歩きますが、
デコボコ道ばかりの石ころ道は
子どもでもつまづくのです。
今、考えられませんが、
雨が降れば水たまりもありました。
ころんで泣きべそ、はずかしくて……。
大西 進
明日もぜひ見て下さいね。
(更新は午前中の予定)
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