このページでは金子みすゞさんの
本日の詩をご紹介しています。
「きょうのみすゞさんの詩は・・・」
「粉雪」です。
こんこん
こん粉雪
あんまり白い、
こんこ松に
たまつて、
みどりに染まれ。
(粉雪:金子みすゞ)
『金子みすゞ全集』
(JULA出版局)より
とても短い詩ですが、
白い粉雪のその白さがよく感じられます。
そして、みどり色に松が染まって見ろ。
と願望も、この短い言葉の中にしっかりと
語られていて見事だなあと、
思わずつぶやきたくなります。
イラストに表わすのは苦労しました。
鈴木 澪
雪の小学唱歌「雪やこんこ」で
「雪やこんこん」ではない。
まちがっておぼえている人が多く、
ある年のNHK紅白歌合戦で
「雪やこんこん」と大合唱した。
私がすぐ訂正を申し入れたが、
その日は訂正されず、後日の放送から
「雪やこんこ」となった。
めでたしめでたし。
さてみすゞさん、こんこんとうたい、
次のフレーズでは、こんこ松にたまってと、
ちゃ~んとこんことうたっている。
みじかいけれど美しい詩、
あんまり白いのでみどりになーれ、
とうたっている。
大西 進