このページでは金子みすゞさんの
本日の詩をご紹介しています。
「きょうのみすゞさんの詩は・・・」
「茶棚」です。
茶棚の上には
ブリキ鑵(くわん)、
お伽ばなしの
銀の壷。
時計が三つ
打つたなら、
なかから出るもの
ビスケット。
茶棚のなかには
お菓子鉢、
きのふはカステラ
あつたけど、
お菓子が湧かない
ものならば、
いまではきつと
からつぽだ。
(茶棚:金子みすゞ)
『金子みすゞ全集』
(JULA出版局)より
お菓子の好きな子どもの心は、
食べてしまったお菓子がまたブリキ缶の中に
湧いて出て欲しいと思います。
しかし、現実は悲しいかな、空なのです。
どんなことでも詩になるものですね。
鈴木 澪
「時計が三つ」今の子にわかるかな、
3時のオヤツ。
私も3時になるのを待って待って
ビスケットたべたっけ。
すこしずつ端からカジリながら、
すこしでも長くたべたいと、
どちらが長いかとくらべっこしたこと
思い出したよ。
大西 進