このページでは金子みすゞさんの
本日の詩をご紹介しています。
「きょうのみすゞさんの詩は・・・」
「積つた雪」です。
上の雪
さむかろな。
つめたい月がさしてゐて。
下の雪
重かろな。
何百人ものせてゐて。
中の雪
さみしかろな。
空も地面(ぢべた)もみえないで。
(積つた雪:金子みすゞ)
『金子みすゞ全集』
(JULA出版局)より
道路に積もる雪を誰がこのように
思う人がいるでしょう。
雪を三層に分けて、上の雪、下の雪、
中の雪をそれぞれ辛いだろうと
呼び掛けています。
みすゞさんの心の暖かさを感じてしまいます。
この詩がどのような心境の時に
書かれたものであるのか推し量れませんが、
心があまり幸福の時ではなかったのでは
ないでしょうか?
だって積もった雪にでさえこのような
思いを抱き、憂えているのだから。
鈴木 澪
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