このページでは金子みすゞさんの
本日の詩をご紹介しています。
「きょうのみすゞさんの詩は・・・」
「花火」です。
粉雪の晩に、
枯れ柳のかげを、
傘さして通る。
夏の夜にあげた、
柳のかげの
花火ふつと思ふ。
雪ん中へあげる、
花火がほしいな、
花火がほしいな。
粉雪の晩に、
枯れ柳のかげを、
傘さして通りや、
遠い日にあげた、
花火の匂い、
なつかしくにほふ。
(花火:金子みすゞ)
『金子みすゞ全集』(JULA出版局)より
枯れていても柳は風情のあるものです。
むかし子供のころによくこの柳の向こうに
打ち上げ花火があざやかに瞬いていました。
その残像がいまも心に残っています。
鈴木 澪
明日もぜひ見て下さいね。
(更新は午前中の予定)
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