このページでは金子みすゞさんの

本日の詩をご紹介しています。

 

「きょうのみすゞさんの詩は・・・」

 

「白い帽子」です。

 白い帽子、

 

あつたかい帽子、

 

惜しい帽子。

 

でも、もういいの、

 

失くしたものは、

 

失くしたものよ。

 

けれど、帽子よ、

 

お願ひだから、

 

溝やなんぞに落ちないで、

 

どこぞの、高い木の枝に、

 

ちよいとしなよくかかつてね、

 

私みたいに、不器つちよで、

 

よう巣をかけぬかはいそな鳥の、

 

あつたかい、いい巣になつておやり。

 

白い帽子、

 

毛絲の帽子。

 

(白い帽子:金子みすゞ)

 

『金子みすゞ全集』

(JULA出版局)より

 

なくした帽子もこんな風に、

 

かわいそうな鳥の巣になってくれたら

 

いいですね。

 

みんながみすゞさんの様な

 

優しい気持ちを持ってくれたら

 

もっと良い世の中になるに違いないのに…。

 

鈴木 澪

 

 

よく帽子をなくしてしまいます。

 

その都度この詩を思い出します。

 

大西 進