このページでは金子みすゞさんの
本日の詩をご紹介しています。
「きょうのみすゞさんの詩は・・・」
「墓たち」です。
墓場のうらに、
垣根ができる。
墓たちは
これからは、
海がみえなくなるんだよ。
こどもの、こどもが、乘つてゐる、
舟の出るのも、かへるのも。
海辺のみちに、
垣根ができる。
僕たちは
これからは、
墓がみえなくなるんだよ。
いつもひいきに、見て通る、
いちばん小さい、丸いのも。
(墓たち:金子みすゞ)
『金子みすゞ全集』
(JULA出版局)より
垣根ができると海が見えなくなってしまうと、
墓の気持ちを思いやるみすゞさん。
そして、子どもたちは反対に、
かわいいお気に入りの小さなお墓が、
今までのようには見えなくなってしまう。
なんとなく、切ない感じの詩です。
鈴木 澪
ぼくたち、と男の子の側から書いた数少ない詩。
いつもの私ではなく、男の子のでてくる詩。
垣根の内と外。いままで
ひとつの世界だったのに、
かきねをはさんで別々の世界に。
でも思いは垣根をこえて。
大西 進
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