このページでは金子みすゞさんの
本日の詩をご紹介しています。
「きょうのみすゞさんの詩は・・・」
「硝子」です。
思ひ出すのは 雪の日に
落ちて 砕けた 窓硝子
あとで、あとで と思ってて
ひろはなかった 窓硝子
びっこの犬を みるたびに
もしや あの日の 窓下を
とほりゃ せぬかと 思っては
忘れられない、雪の日の
雪にひかった 窓がらす
(硝子:金子みすゞ)
『金子みすゞ全集』
(JULA出版局)より
この詩は、一回読んで好きになりました。
もしもこの詩のみすゞさんの立場なら
きっと同じ思いをしたと思ったからです。
犬への思いが、直接素直に伝わってきます。
だれもが経験しそうな事、
だれもが感じる事を、
みすゞさんは巧みに詩に変えてくれています。
彼女のすごさはこんな所にあるのだと思います。
鈴木 澪
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