このページでは金子みすゞさんの
本日の詩をご紹介しています。
「きょうのみすゞさんの詩は・・・」
「元日」です。
みんなで双六しませうと、
みんなの御用のすむときを、
待つてゐるまはさみしいな。
遠い遠い原つぱで
男の子たちの聲がする。
大戸卸して屏風をたてて、
暗い暗いうちのなか、
凍てた表にからころと
さむい足駄の音がする。
昨日は夜を待ちくたびれて、
今朝も跳ね跳ねお着物を着たが、
お正月とはさみしいものよ。
姉さん學校へいつちやつて
母さん御用がまだすまぬ。
(元日:金子みすゞ)
『金子みすゞ全集』
(JULA出版局)より
お正月は子どもは学校も休みで
暇がたくさんありますが、
大人は逆にふだんとは異なる仕事があります。
子どもにはそれがさみしく思えます。
鈴木 澪
お正月とはさみしいものよ、とは?
と思ってしまいます。
大人は正月も忙しかったのだと、
この頃の仕事振りをあれこれ想像しています。
女の子はカルタ、すごろくが大好きでしたね。
私の子どもの頃も。
大西 進